4月~9月はふぐ料理の閑散期になります。
長年携わっていて何を仕掛けてもふぐ料理では集客が減ってしまう時期と判断してメリハリをつけて過ごしております。と言っては何ですが店をやっていて空いとらんのかとお叱りもうけながらも営業時間をかなり短縮するようになってしまいました。
月、火の2連休を取るようになりました。
予約の無い日はさっさと店を閉めるようになりました。
店をやっているとお客様がいなくても待つ商売とはいえ気持ちを維持するのが辛くなってしまいます。ただ自分のわがままかもしれませんがやる気の無い姿はお客様には見せてはいけない、見えた時には気持ちを切り替えてやろうとか葛藤が続きます。
残り物を売り捌く気もありません。来ていただいた以上は良い状態のものをお出しできるように仕込みを調整して余っても2次利用できるようにロスを極力抑えてやっております。最終的に自分で食べることになりますが今の所そこまでのことをせずにやれております。
今年の夏は鮎料理がとても多く出るようになりました。
天然物の解禁から子を持つ終盤までの鮎の味の変化を自分なりに習得でき、料理に表現できたかな?まだまだですけど、天然鮎の美味しさをお伝えできたと思います。
プライベートでも今年はとても充実しておりました。
6月に大アサリのフライが食べたくて豊橋の前芝館様にお邪魔しました。
アサリのフライを目当てにしてて、それももちろんですがアサリの釜めしが思いの他とても美味しかったです。ごはんにアサリの旨みが十分にいきわたっていてちょっと濃い目の味付けが食が進んで思わずお代わりをしてしましました。注文してから20分で炊きたてが提供されるのも嬉しかったです。
8月の後半には生マグロを目当てに那智勝浦へ。
干潮時にしか上がれない弁天島の白蛇弁才天。日頃商売が出来ることに感謝申し上げました。
町内の料理屋、ひろ吉さんの自信満々の鉄火巻き。大胆なマグロに圧倒されてとても贅沢な鉄火巻きでした。
自己鍛錬も忘れずに
合気道のお稽古をするために定休日を増やしました。
正味6年かけてやっと1級。少々の小競り合いにも負けないつもりです!?
そしていよいよふぐシーズンが始まります!
体が季節に慣れてくると欲しくなる味です。
では、ふぐの準備をしていきます!
縄張りの習性を利用した鮎の友釣りに魅了されて
釣る楽しさと共に鮎の鮮烈な香り、魚体の美しさ、そして深い味わいに私は夏になると鮎に夢中になってしまいます。
飛騨高山久々野の無数河川にて
天然鮎は長良川などの天然遡上した物や河口からの繋ぎのない内陸地の河川は琵琶湖産などの稚鮎を放流したものになりますが、地域の地質とエサとなる苔の種類によって鮎の味が違ってくるようです。
今シーズンは私の釣果も良くて郡上吉田川、加茂郡白川、飛騨久々野などの天然鮎を食べ比べすることも出来ます。
香りやコクに差があって鮎の面白さが楽しめます。
また、釣り上げた物だからと言ってもその後の管理が非常にシビアです。活かしたままではちょっとの環境変化ですぐダメになります。
釣り上げた鮎を塩水の氷り締めにして魚体に圧がかからない様に鮎保管用の発泡に氷りを敷き詰めます。常に鮎を冷やしておかないと鮮烈な色が褪せてきて香りも損なわれてしまいます。
天然鮎料理を始めて、管理の難しさを痛感しておりますが何よりもっといい物を食べてもらいたい思いひとつで試行錯誤しながら楽しんでおります。
ふぐ料理は冬の商売という事で寒い時期は意識が仕事一本になりますが、寒さが緩んで暖かさを感じるようになると生き物も動き出すように私の意識も自然と山の方に行ってしまいます。
花が咲きかけた頃に雪を被ったふきのとう
3月20日の飛騨高山にて、この後2週間もしたら雪が完全に溶けてしまいました。
山菜の独特な香りや苦味は体を活性化させてくれるようですね。ふきのとうは天だしに浸した天ぷらや白和えにふき味噌を添えたりと美味しく食べられる工夫をしております。
そして渓流釣り
天然アマゴ。春も早かったので成長しております♪
このアマゴの唐揚げが思った以上に美味しいです。骨が柔らかいので丸ごとかぶりつけます。
春からはふぐと共に旬の食材も取り入れて料理を楽しんでおります!
年一回の水槽の海水交換のために知多半島の先端の師崎に来ています。
当たり前ですが目の前が海なので新鮮な海水が調達できますが、内陸の店舗では水槽の海水をいい状態で維持するには非常に手間がかかります。過去には水質維持の為に薬剤を入れたりとか活性剤を使ったりとか様々な方法を聞いておりましたが当店ではその様なことはしておりません。
現在お世話になっている活魚屋さんは名古屋駅柳橋市場にありますが、週一回大きな水槽車に海水を大量に積んで市場内の水槽の入れ替えを欠かさず行っております。
見た目には生きている活魚も弱々では美味しくありません!弱いふぐは特に顕著に味に表れます。
今シーズンは10月から天然とらふぐを扱う機会が増えております。
見た目には判別は難しいかもしれませんがおびれがしっかりしていて魚体がすらっとしており、虎模様に薄く銀色の光沢があります。
私はふぐを当店の水槽に移してから長く生かすことはせずに数日で締めるようにしています。ふぐが弱ってからでは活魚を扱う意味がありません。
内蔵を抜いて袋詰めにしたふぐ。熟成も兼ねて一週間以内で使い切ります。
シーズン初期は天然物もご用意できる時があります。ですが当店は天然物だからといって敢えて過剰に宣伝する事はしません。養殖物でも十分に高品質なふぐ料理がご用意できる自信があります。
天然物はこれから更に高価になっていきます。
皆様にふぐを身近に感じていただける取り組みをこれからも維持して参ります。
名古屋の流通ですと夏場は養殖のとらふぐを調達するのは容易ではありません。が、しかし、愛知県は知多半島や三河湾で天然物のとらふぐやヒガンフグが網にかかる様で市場に行けばふぐがない事はありません。私もこの事を全然知らなくてこれに気付いたのはコロナが始まってからでした。
時期的にサイズが小さめなのは仕方ありませんがふぐ屋閑散期にはちょうど使いやすく、そうは言ってもやはり天然物、てっさにしても身の繊維がしっかりしているので舌触りが良く味も程よい旨味とさっぱりした感じが夏場に食べるお刺身としてもいいかもしれません。
この地域ではヒガンフグを茶ふぐと呼んでいてネーミングがどちらもあまり良く思われていないのですが味はいいと思います。
これからも一年中美味しいふぐを提供出来る様に努めてまいります。
カウンターの改築、まっさらなカウンターでしたが商品の出し入れをしやすい様に段を増やして、お鍋のフタを収納できるボックスも新調しました。
また右奥に2名様用のカウンター席を新設しました。
以前は4名掛けでしたがコンパクトにしてより個室感を出し、私との距離が非常に近くなるのでディープなお客様がお使いになるかと思います。
厨房も吊り棚、戸棚も追加。こちらはスタッフさんに手伝ってもらいながらほぼ自分でやりました。
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いよいよ鮎シーズンも始まります。こちらは早期解禁になる岐阜県中津川にある付知川の鮎です。初期の鮎ですので小振りで骨も柔らかく天ぷらにしましたが数を調達するのが難しくてもう全部はけてしまいました。
6月からは各地の川で鮎釣りが解禁します。私がメインにしている益田川上流は20日からですのでそれ以降に鮎のコースも始めて参ります。
年一回の水槽の海水の入れ替えをしております。
年一回の交換で水質は大丈夫なの?と思われますがこれも作業としてはなかなか大変でして、
700リットルの海水を抜くのに30分、水を抜いてからの水槽、濾過槽の清掃に30分。海水を知多半島の師崎まで取りに行くのに3時間以上。海水の注入に30分、その他作業に1時間と半日はかかります。ですのでしょっちゅうはやれない作業なのです。
新鮮な海水で泳ぐとらふぐ。気持ち良さそうです。
活魚を扱いだして10年以上なりますが、以前は水槽にふぐをたくさん泳がせて活き活きとしたイメージをだしておりました。40から50本入れて水槽に満杯にしておりました。
泳いでいる魚を見ると新鮮で美味しいイメージが湧くと思われますが、生きている状態が続けば続くほど痩せていき、ストレスも抱えて味も落ちていくのは当たり前です。
ふぐも1週間でも2週間でも生きますがガリガリのヒョロヒョロになってしまいます。
ですのでここ数年は仕入れたふぐはほとんどを締めて血抜きをして冷蔵庫にて熟成。最大4、5日は寝かしたものをお出ししております。熟成の仕方も別の機会にお知らせできたらと思います。
当店のふぐの刺身は捌きたてプリコリのてっさと言うよりは舌触りなめらかで程よい歯応えとじんわりと滲み出る旨みが楽しめる仕上がりになっております。
水槽には常時予備で5本くらい泳いでいるくらいで寂しいかもしれませんがふぐはたくさん確保してありますので安心してください!
飛騨高山の松茸が送られてきました。
8月の長雨の影響で例年より成長がいいようですね。
ですが、今頃でしたら飛騨久々野ではお腹がパンパンの子持ち鮎が釣れているのですが昨年の大洪水の護岸工事が終わる前にまた大雨が降ってしまって増水がなかなか引かずに大きく育った鮎達も流されてしまったようです。
今年は特大の子持ち鮎はございません。残念です。
ですが、それ以上に緊急事態も伸びてしまいました。要請中は休業する判断をしたので9月いっぱい営業なしとは経験のない事を生きているうちに目の当たりにするんだとこれからのサービス業のあり方を模索しつつ10月からのふぐシーズンに向けて準備して参ります。
鮎は頭を下にじっくりと焼き上げます。鮎の脂が頭に滴り、揚げるような感じで火が通るのでカリッと仕上がります。
飛騨高山、久々野の天然鮎です。
昨年7月豪雨で飛騨川が災害に会い川層が全く別物になってしまいましたがそれを乗り越えて今年は丸々とした鮎が育っております。
数年前からここの鮎に出会い、味に惚れ込んで現地の方と交流を重ねこちらの鮎を使わせていただいております。